Hazuki Natuno

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月隠

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よく晴れた1日。
午前中の仕事を終えて昼休みに家に帰る。
昼食を食べた後、ふとした心でFacebookを見る。
とてもお世話になった方の訃報を知る。
投稿されていた方にご連絡する。
ついこの間までお元気で、調子を崩し検査のために入院された後、急に亡くなられたと知った。

8月に上京したときに展示してきた小笠原をまとめた本をお見せしたら、「とても、いいね」と言ってくださった。
これまでの経緯をご存知なので、とても褒めてくださった。
その方には2014年の小笠原の写真展を選考をしてくださり、展示からその後に至るまでとてもお世話になった。
写真を見せると、いつも的確でそれでいて温かい言葉で励まして褒めてくださった。
まさかこんなにその方とこんなに早くお別れすることになると思ってもいなくて、自分でも意外なくらい動揺している。

もっとお話しすれば良かった。
もっと写真を見ていただきたかった。
もっと一緒の写真を記念に撮っておけばよかった。
なぜか深い後悔が沸きあがる。
本当にお世話になった方だった。

こうして泣きながら書いていても、まだ亡くなられたことが実感としてわかない。
泣き疲れてそれでも仕事をして、これ以上は耐えられないなぁと思って飲みに出かける。
付き合ってくださった私の職場の上司には感謝しかない。

3軒目を終えて彼と別れた後、家路に向かう。
空を見上げると、月が雲に隠れていた。
雲の向こうに輝く月の光を思い、私は空に向かってシャッターを切った。

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