Hazuki Natuno

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「写真」ってなんだろう? 〜撮ることで「なにを伝えたいか」考えよう〜

「写真」ってなんだろう? 〜撮ることで「なにを伝えたいか」考えよう〜

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こんにちは、夏野葉月です。
皆さんは「写真」ってなんだと思いますか?
私は「光を使って、撮影者の気持ちを伝えること」だと考えています。

1:写真は「光」と「なにを伝えたいか」が大事

「カメラという機械で撮影された画像」という答えもあると思います。
ですがカメラと言っても、フィルムカメラで撮影を覚えた人、デジカメが誕生した世代、生まれたときからスマホで撮影している人など、カメラ1つとってもそれぞれ答えが異なります。
フィルムカメラには35mmフィルムも大判フィルムもポラロイドフィルムもあります。
古典技法ではダゲレオタイプや湿板写真と言った種類で撮る人もいます。
テクノロジーが発展しカメラが多種多様になった現代において、写真を一言で定義するのは難しくなりました。

ですが古来より1つだけ変わらないものがあります。
それは「光」です。
光は写真を撮る上で、必ず必要なものです。
それだけは昔も今も変わりません。

もう1つ、大切なことがあります。
それは撮る人が「なにを伝えたいか」ということです。
写真は機械を使います。
デジカメであれ、スマホであれ、古典技法やピンホールカメラであれ、機械を操作するときに撮影者の心象が写真に反映されます。
明るく写したいのか、暗いものを撮りたいのか。
あるいは優しさを伝えたいのか、格好よく魅せたいのか。
撮影する人が被写体を通じて、なにを伝えたいと考えているか。
つまり、撮影者が心に持つイメージが大切です。
心の中にあるイメージを具現化し、撮影者の心象を伝える手段。
それが写真ではないでしょうか。

2:ガラスの器を撮影してみよう

例えば、あなたのお気に入りのガラスの器があるとします。
このガラスの器を被写体に撮影してみるとどうなるでしょうか。

室内の光と屋外の光で撮る

ガラスですから、光を透過します。
室内で撮影した器と屋外で撮影した器の写真を見比べてください。
撮影時の太陽の角度は一緒なので、よく見ると光で出来た影の形はほぼ同じです。
でも全然印象が違いませんか?
 

 

絞りとシャッタースピードを変えて撮る

 
では、同じ屋外の写真でも背景を変えたらどうでしょう。
同じ庭、同じテーブルの上で撮影しても、あなたの身体の位置を変えるだけで、異なるイメージが撮影できます。
次の2枚の写真は上の2枚の写真と撮影してる場所も時間帯もフィルム感度もすべて同じです。
ですが絞りとシャッタースピードを変えるだけで、背景のぼけ味が変わり、写真から受けるイメージが異なることがわかると思います。
 


 

撮影する角度を変えて撮る

 
また「背景も見せたいのか」「器に注目を集中させたいか」でも撮影の方法は変わります。
被写体に対し身体の角度や写すときの高さを変えるだけで、同じ撮影環境でも、写真のイメージは全然変わります。
下の2枚の写真は絞り4.0、シャッタースピード2500、ISO200。撮影時の設定はまったく同じです。
横から撮影していた器の位置を変えずに、身体の高さを変えて、被写体を見下ろして撮影してみました。
器の雰囲気や写真の印象が変わるのがわかりますか?
 


 

天候や撮影環境を変えて撮る

テーブルが白だと器が透けて雲の上に浮かんでいるように見えますね。
器を置いている台の色が青だったら、どんな風に印象が変わるでしょうか。
次の2枚の写真は同じ環境と時間で撮影していますが、天気が変わり、異なった様子になりました。
左の写真は、絞り4.0、シャッタースピード500、ISO200。晴れた光が差し込み、背景が輝いています。
右の写真は絞り4.0、シャッタースピード500、ISO200。
右の写真と同じ設定で撮影しても、太陽と曇り具合が違うので背景の輝きが抑えられているのがわかります。
 


 

被写体との距離を変えて撮る

 
最後に被写体に近づいたり、遠ざかってみましょう。
下の2枚の写真の設定は、絞り4.0、シャッタースピード500、ISO200。
高さも一緒ですが、被写体との身体の距離が違います。
器に近づいてディティールを見せたいのか、遠ざかって庭の背景を大きく写すかで、印象がまったく異なった写真になるのがわかると思います。
 


 
また白いテーブルの上で雲に浮かんでいるように見せたり、青い台の上で海に浮かんでいるように見せることもできます。

大切なのは「写真を通じて、見てくれる人にどんなことを伝えたいか」を意識して撮ることです。

3:まとめ 〜 撮ることで「なにを伝えたいか」を考えよう 〜

あなたは、どんな写真を撮りたいですか?
猫を撮るとき、風景を撮るとき、大好きな家族を撮るとき。
あなたは撮ることで、誰になにを「伝えたい」ですか?

あなたの撮る写真を通じて、嬉しくなってほしいのでしょうか。
それとも気持ちよくなってほしいのでしょうか。
自分の感情を表現したいのでしょうか。
それとも写っている被写体の魅力を表現したいのでしょうか。

写真は哀しみや苦しみを伝えることもできます。
そして希望や喜びも伝えることができます。
どちらにも「」と「あなたの心」が必要です。

あなたは、自分の写真を通じてなにを伝えたいでしょうか。
ぜひ、次の1枚を撮るときに、自分に問いかけながらシャッターを切ってみてくださいね。