ふと、Macのフォルダを見返すときがある。
iTuneはもうない。だけど、プレイリストが残っている。
聴き込んだ曲の狭間に、想い出が重ねあわされる。
曲と曲の間に、いつも恋があった。
恋はいつも、新しい歌を連れてきた。
私は音楽に関して保守的で、新しい音楽を探すことがない。
映画のサウンドトラックやアニメのオープニング。
クラシックの交響曲も民族音楽もクラブミュージックであっても
聴き慣れたものばかり聴いてしまう。
だけど、新しい曲を知る。
そんなとき、隣にはいつも恋が訪れた。
新しく始まった関係から教えてもらう、聴いたことのない曲。
それは、いつも新鮮だった。
プレイリストに残る曲が全てではない。
何度かの故障で、リカバリーできなかった曲もある。
日常と非日常の合間の消失。
それでも、想い出は色褪せない。
宗教音楽も、ポストロックも、アイリッシュケルトも、
小沢健二も、Liberaも、ADIEMUSも、
65days of staticも、Carmina Buranaも、Aqua Timezも、
大好きで、大切で、愛してた。
終わるけれど、止まらないもの。
はじまるけど、終わらないもの。
恋は、いつも新しい世界を私に連れてくる。
だから私は、新しい歌と共に
君に、恋をするのだろう。