2019年10月20日、旅に出た。
宮古島市で開催される日本島嶼学会宮古島大会に参加するためだ。
旅に出る前や旅の最中は非常に忙しくて、文章を書くことがままならなかった。
気持ちのバランスを崩して睡眠が乱れ、一睡もできない日もあった。
それでも島を対象に研究する様々な研究者と交流する日々は楽しかった。
学会が終わってからは、友人と多良間島を旅行した。
2日間しか滞在しなかったけれど、非常に楽しい旅になった。
学会で仲良くなった女性研究者も偶然同じ日程で多良間に行くことがわかった。
行きの船から泊まる宿まで偶然一緒で、非常に楽しかった。
人生観の変わる旅になった。
私がこの旅で一番変わったことは、自分の視野の狭さを気づかされたことだ。
私は2011年に小笠原を旅して以来、ずっと小笠原に関心を持っていた。
出会ってから小笠原に魅せられ、同時に小笠原の撮影に集中し続けていた。
2018年に返還50周年を機会に3回目の小笠原の写真展を開催し、少し抜け殻のようになっていた。
昨年の写真展を超えるものは滅多にできない。
自分でもそう直感し、燃え尽きたようになっていた。
写真展後小笠原への取材に関して、これ以上何を取材したいのかわからない日々が続いた。
宮古島での学会に参加したことで、その悩みに少しだけ答えをもらえた気がした。
そうした気づきを得るために、旅に出たのかもしれない。