私の中に埋めようのない淋しさと絶望感があり、時にその事実にぞっとすることがある。
心の中に空虚な穴がぽっかりと空いている。
その埋めようのない穴には寂しく物悲しい音楽が流れている。
私はそのことに気づき、泣きそうになる。
暖かくて、柔らかくて、哀しくて、淋しい。
時に私はその穴の中に隠れもし、落ちるときもある。
穴の中は子宮のように、温かい。
寂しいけれど、温かい。
私は蹲って、泣き叫ぶ。
誰にも聴こえないように、泣き叫ぶ。
だけど、誰かがその泣き声を聴いていて、私に優しく手を差し伸べる。
その手は白くて、温かい。
温かくて、哀しくて、優しいその手に支えられ、私は穴の中で立ち上がる。
そして、光に向かって歩いていこうとする。
その光は蝋燭のように、小さくて儚いけれど、同時に私を暖め、また励ましもする。
暗く長いトンネルを潜り抜けるように、私は穴の中で踠きながら、立ち上がる。
そうして、光の中で、気づく。
周りに、花が咲いていることに。
小さな花々はきらきらと光り、私の心を照らす。
私の心の穴は埋まることはない。
だけど、その穴は空虚なものではない。
その穴の中に、花々の種は眠っていると私は知っている。
そして、その花がいつか必ず咲くのだと、私は気づいた。
どんな暗闇の中であっても、花は咲くだろう。
その花の光りを信じて、私は今日も生きる。