Hazuki Natuno

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弱さの共鳴 〜本音で生きていくために〜

弱さの共鳴 〜本音で生きていくために〜

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先週と今週、ある2人の友達との関係が終わった。
それぞれ終わった理由は少し違うが、関係が終わるのは哀しかった。
私は1年間に平均3人ほど、友達との縁が終わる。
はっきりと関係が終わることもあれば、フェードアウトを目指されることもある。
何人もの友達と関係が終わることを経験したことで、私は友達関係の終わり方を観察するようになった。

私との人間関係を終わらせたがる人には共通項がある。
一つは「本音で生きていない人」。
もう一つは「自分の弱さを直視したくない事情があること」。
私と友達関係が続く人と続かない人の違いはこの2つの要素が関係している。
私と疎遠になる人は、この2つを併せ持った人がほとんどだ。

私は虐待や障害や精神疾患など、人から見て弱さが多い。
そして基本それを隠さない。
自分が病気を闘病していることや虐待を受けたことを全世界にオープンにしている。
自分の公式サイトに実名で過去を書いているし、必要があれば初対面の人にも事情を話す。
人よりちょっと変わった人間だと自覚している。

私は自分の弱さをあえて意図的に公開している。
なぜなら、それは人間関係における差別の予防効果として有効だからだ。
人間は無意識に人を差別している。
弱さをはじめからオープンにしていれば、その弱さを苦手とする人は自然と離れていく。
相手も苦手とする人と無理に付きあわなくて済むし、私も差別を受けなくて済む。

私が私の弱さをオープンにして、相手もそれを知った上で付きあいが始まっても終わる関係がある。
その場合は、相手に何らかの事情があって「弱さについての話を聴きたくない」ことがほとんどだ。
人の弱さについて聴くことは、自分の中の弱さも刺激される。
相手が自分の弱さを開示するとき、聴き手の弱さも共鳴する。
自分の中の弱さを直視したくない事情があっても、直視することになる。

「自分の中の弱さを直視できるか」には、病気や経済状況はほぼ関係がない。
私にはいろいろな友達がいて、うつ病を闘病している人や家族仲に恵まれない人もいれば、社会の中で成功している人など様々なバックボーンを持っている。
だが、病気や家族や経済状況とその人の内面の強さは連動しない。
うつ病であっても、自分の弱さに向きあいしっかりと前を向いて生きている人もいる。
家庭にも仕事にも恵まれていても、自分の弱さから逃げ、問題を他人のせいにする人もいる。

人によって「自分の中の弱さを直視できるか」について差がある。
この差がどこから生まれてくるのかを観察した結果、「その人が本音で生きているかどうか」が関係しているとわかった。
人間は自分の本音を自分で認められる人と、自分の本音を否定して生きている人がいる。
自分の本音を誤魔化したり逃げている人は、他人の本音も受け入れられない。
弱さとは本音の一種であるから、本音で生きることから逃げていると自分や他人の弱さを受け入れられないらしい。

この本音で生きる生き方は相互に影響しあうようだ。
本音で生きている人の周りには、同じように本音で生きている人が多い。
逆に言えば本音で生きていない人は、相手の弱さや本音を否定することが多い。
自分の弱さや本音を押し殺している人にとって、相手の弱さを聴くことは苦痛になるのだろう。
そうした理由で、時として友達関係そのものが終わることがあるようだ。

私は長い年月、本音を押し殺して生きてきた。
本当にしたいことが言えず、やりたくないことを我慢し、相手にあわせて生きてきた。
去年から今年にかけて、「自分の本音で生きていきたい」と強く思うようになった。
嫌なものには嫌だといい、好きなものには好きだと伝える。
私は、私の身体と魂が望む生き方を尊重したいと思っている。

毎日本音100%で生きていると、どうしてもうまく付きあえない人がいる。
嫌いな人や苦手な人と無理に付きあいたいと思わない。
友達だからこそ、本音はきちんと伝えたい。
本音の言いあえない人間関係は、私にとって友達ではない。
表層的に遊びや仕事だけで付きあい、お互いの内面を語らない人間関係は私は求めていないのだ。
それで友達として終わるなら、それがその関係の寿命だろうと思っている。

もしも本音で生きていきたかったら、常に本音で人と向きあうしかない。
そのためには自分の弱さとしっかり向きあうことが必要だ。
自分の本音や弱さを認めて生きることは、時として痛みを伴う。
その痛みも弱さも含め、本音で生きることが人間にとって一番の幸福ではないだろうか。

私との関係の終わった人たちがどんな生き方を選ぶのかは、私にはわからない。
ただ彼らが人生のどこかで、自分の本音で生きることを選べるといいなと思っている。

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