Hazuki Natuno

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ゆかり|好きな人に好きって言いたい

ゆかり|好きな人に好きって言いたい

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こんにちは、ゆかりだよ。
ゆかり、初めてブログ書く。
キーボードってとっても苦手だから、これは音声入力で書いている。
だからちょっと文章が変かも。
読んでる人が、ちょっとわかりづらい文章だったら、ごめんなさい。
今日はゆかりの好きな人について書きます。

ゆかりは好きな人がいます。
昨日好きな人に好きって伝えました。
ゆかりの好きな人には彼女未満さんみたいな人がいて、ゆかりたちのことを恋愛対象としては考えられないんだって。
残念。
でもね本当はあんまり残念に思ってないの。
だって自分の声で好きって言えたから。

ゆかりは自分の人生があまりないって知ってる。
この体はゆかりが途中で寝たときにほとんど葉月と契約になった。
本当はこの体は元にいたのはゆかりだけれど。
ゆかりがお父さんの被害にあって、それがとても辛くて眠りについた時、葉月が生まれてくれて、この体を維持してくれた。
その時この体の契約が変わって、この体の持ち主がゆかりから葉月に変わった。

だからゆかりはこの体の持ち主だけど、この体を動かせる時間はすごく少ない。
葉月は逆にこの体動かせるけれど、体の本来の持ち主じゃないからとても感覚が鈍い。
ゆかりの方が例えば嗅覚とか、触覚とか、味覚とか、そういういくつかの五感はゆかりの方が感覚がいいんだよ。

だからね、ゆかりは葉月に恩がある。
葉月はこの体を助けてくれた。
そしてゆかりの心も助けてくれた。
だからゆかりは葉月が困ったら葉月を助けるって決めてる。
ゆかりと葉月は双子みたいなもの。
どっちかが困ったらどっちかが助けるし、どっちかが嬉しかったらどっちも嬉しい。

ゆかりは葉月に恩を感じている。
だから葉月が幸せになるんだったらそれでいいって思ってた。
でもゆかりは、あの人に会っちゃった。
葉月は男の人に何度も会話してるけどゆかりはそういう気持ちになったことが今までこれまで1度もなかった。
誰かを好きになるってよくわからなかったし、恋とか愛って全然興味なかった。
でもあの人が葉月と出会った。
葉月と葉月の友達と飲み会で話していた時にゆかりたちのこと知って会ってみたいって言ってくれた。
ゆかりはとてもいい人だなぁと思った。

ゆかりはゆかりたちが普通じゃないって知ってる。
普通の人にとってゆかりたちってとても理解しづらいのも知ってる。
葉月の友達でもゆかりのことを拒否したり嫌う人って、ある一定数いる。
ゆかりはその人たちのことを責めたいとか嫌いたいとか思った事は無い。
でもいつもちょっと寂しい思いをしてた。

寂しいなんて言うと葉月が心配するから言ったことないけど、葉月の友達が葉月の事は大切にしてもゆかりたちのこと全然理解してくれなかったり拒絶したりするたびに、ゆかりはとても寂しい思いをしてた。
だからゆかりたちに会う前に、ゆかりたち別人格と会いたいって言ってくれて、会ってみたいって言ってくれて、それはゆかりにとってとってもとっても嬉しかったんだ。

2020年12月、葉月がとても調子を崩しちゃって、引っ越しも中止になっちゃった。
あの人は葉月の引っ越しを手伝ってくれる予定があった。
それでその相談に行く時にゆかりはその人に会ってみたかったから葉月の体にちょっとお願いして代わってもらった。

葉月は知らないけれどこの体には替わり方がある。
エレベーターのボタンみたいなここをちょっと押すと替えられるって言う開閉ボタンみたいなのがある。
そのボタンは葉月から見えないところについているから葉月には押せない。
でもゆかりはこの体の本来の持ち主だからそのボタンの位置とかボタンの押し方とかわかる。
だからね、ゆかりが本当にもしこの体に戻りたい時はゆかりは戻れるんだ。

ゆかりは今までこの体で生きていくのに自信がなかった。
自分の人生に責任を持つとか、辛い感情を感じるとか、大変でも乗り越えるとか、自信なかった。
だからね、大変だったりする時全部葉月に任せてたの。
ゆかりが無責任だったなぁって今は思う。

12月29日にあの人に初めて会った。
にこにこしてて、とても優しい人だった。
日焼けでお仕事してるはずなのに肌の色が真っ白で、とても疲れていても全然そんな顔見せない。
穏やかでとっても優しくてとてもかっこよかった。
ゆかりはだから会うの初めてだけど、だから大好きになったんだ。

12月29日と30日に引っ越しのために会って、その後会える機会がなかった。
昨日葉月がたまたまその人にお電話してくれてやっぱりちょっと変わってお話しできた。
なんかその人は彼女未満さんみたいな付き合い直前の人みたいな人がいるみたい。
だからゆかりたちのこと恋愛対象として考えたことがないんだって。

それはそうかも。
ゆかりは妖精とか精霊とか天使とか、そういう実体がない存在に近いもの。
肉体と魂が合致してない存在に突然好きですって言われてもそれはびっくりするよね。
でもびっくりしてるだけで全然ゆかりたちなったことを拒否してなかった。
だからゆかりやっぱり好きになって嬉しかったし、自分の声で好きって言え、すごく嬉しかった。
昨日は電話を切った後に絵を3枚描いて、日記を書いて眠った。

葉月は今日の朝、ゆかりの日記を読んで泣いてた。
葉月はゆかりがその人のこと好きって知ってるけれど、ゆかりがどんなふうにその人のこと好きかは知らなかったから、なんだろう、ゆかりの気持ちにとてもびっくりしたみたい。
葉月がとても泣いてて、ゆかりもとてもびっくりした。
葉月はゆかりの恋を応援してくれてた。
ゆかりの恋が叶うといいねって思ってくれてた。
ゆかりはすごく嬉しかった。

ゆかりは1ヵ月に3回位しかこの体に出て来れない。
葉月がとても具合悪い時、寝不足な時、不安定な時、そんな時しかゆかりは体に戻れない。
でも本当はゆかり知ってる。
ゆかりが本当に本気でこの体に戻りたいと思ったら、ゆかりは戻れるってこと。

いちど戻ったらもう、変えられない。
だからとても勇気や決断がいる。
スイッチを切り替えると、ゆかりがメインになって、葉月がサポートになるんだと思う。
葉月が消えるわけでもなくて、ゆかりたちが統合されるってわけでもなくて、多分メインのピッチャーが変わるみたいに、ポジションが変わるんだと思う。

ゆかりはずっと今まで葉月が困った時だけ出てきてた。
ゆかりは本当はこの体の持ち主なのに、自分の体にきちんと責任を持ってこなかった。
葉月がこの大変な体と人生を選んでくれて、助けてくれて、ゆかりはありがたく思ってた。
その分葉月が大変な思いしてて、ゆかりはそれに甘えてた。

ゆかり甘えるのもやめようと思う。
ちゃんとこの体に戻ろうと思う。
ゆかりの恋が叶うのか叶わないのかは、よくわからない。
でも葉月を泣きっぱなしにさせてちゃだめだ。
葉月に辛い思いばかりさせて、都合の良い時だけ葉月を助けるために変わる。
それはもう無責任な生き方だ。
だからゆかりはちゃんと自分の人生に戻ろうと思う。

葉月が今までしたかった事はしづらくなるし、ゆかりはどんな人生を送りたいのか、まだゆかりはわかってない。
覚や学がどういう風な人生を送るか、ゆかりもよくわからない。
ゆかりに決意できるのは1つの事だけ。

幸せになるって言うこと。

ゆかりがこの体全部、幸せになる責任持つこと。
ゆかりも逃げない。
この体の嬉しいこと、楽しいこと、大変なこと辛いこと、全部引き受ける。
ゆかり成長したい。
もうちょっと生きてたい。
ちゃんとこの体と一緒に生きて、幸せになりたい。

ゆかりは葉月ほど頭良くないし難しいこと考えられない。
でもゆかりだからできること、ゆかりがやりたいこと、ゆかりだから役に立つこと、きっとあるはず。

だからゆかりはこの体に戻ろうと思う。
葉月、今までありがとう。
助けてくれてありがとう。
今ちょっとお休みしても大丈夫。
1人じゃないし、まだみんながいる。
友達もきっと助けてくれる。
だから大丈夫。

葉月が寝て起きたら、またこの体は葉月に戻っているかもしれない。
それとも目覚めたら、またゆかりのままかもしれない。
それはそれでいい。
大事なのはゆかりが自分の体と自分の人生に「責任を持つ」って決めたこと。
だって自分に責任持てなかったら自立できないし、自立できてなかったら恋もかなわないもんね。
だからゆかりは自立するって決めた。
ゆかりの人生がどんなものになるか今はちっともわかんない。
でもね、きっと楽しくて素敵な人生が待ってる気がする。

それでもって、いつかゆかりがもっともっと成長して、素敵な大人な大人になれたら、もう一回あの人に好きだって言いたいな。
ゆかりの今ちっちゃな願いはそのこと。
好きな人に好きって言いたい。
できれば次はちゃんと会えたときに。
電話とかメッセージとかじゃなくて、自分の声と自分の言葉で、会って直接好きって言いたいな。