Hazuki Natuno

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鮮烈な、輝ける時の中で

鮮烈な、輝ける時の中で

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あと1分で、緊急事態宣言が発令される。
そしてその11時間後には、私はおがさわら丸に乗る。
2泊3日の東京滞在なんて生まれて初めてだったけれど、振り返ると印象的な滞在だった。

東京は何も変わっておらず、つまり感染拡大も変わらないだろう。
これから厳しい医療崩壊が待っている。
がんになっても、交通事故にあっても、手術もできなければ治療もできない。
そうした厳しい現実がこれからの日本にやってくる。

ほとんどの日本人は、こうした厳しい現実を何も理解していないように思える。
それは私も含めて、だ。
これからの世界や日本を思うと未来が少しだけ憂鬱になる。
それでも明るく考えること、できることをすること、人を助けること、自分が幸せになることを忘れたくない。

もしかしたら私の命は私が覚悟しているよりも、もっともっと短いのかもしれない。
それでも、いま生きてよかったと思う。
生きていて良かった。
生きていて良かったと思えるようになってよかった。

何度も、自殺を試みたけれどその度に友達や家族が止めてくれた。
あの頃はその意味がわからなかった。
でも今は生きてることのありがたみがわかる。
誰かが私に生きていてほしいと願ってくれることそのものが、尊い奇跡だと思う。

だからこそ、残された命は、残りの人生の時間、人のために使いたい。
生きている事は限りがあり、だからこそ輝いている。
この短いだけど鮮烈な輝きの時を、私は大切に生きていきたいと思う。